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【タイの国民的アーティスト STAMP】話題のAwesome City Clubコラボの新曲の制作秘話とは!?

STAMP

【タイの国民的アーティスト STAMP】話題のAwesome City Clubコラボの新曲の制作秘話とは!?

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タイの国民的アーティスト&プロデューサー、STAMPさんが日本のアーティストとコラボして楽曲をリリースしていくプロジェクトの4作目は、Awesome City Clubとの「ฝันร้าย/ฝันดี(move on) feat. Awesome City Club」! 


人生において、それまでの当たり前が当たり前でなくなってしまうこともあるけれど、それでもいつか取り戻せる明るい未来を信じて願い歌うこの曲は、どのように制作されたのか? タイのSTAMPさんにお話を伺いました!

独特な魅力を持つオーサムと自分の個性が融合した新曲!

──よろしくお願いします! 今、タイはどういう気候ですか?
 
STAMP 今は梅雨の時期で、今日も1日中雨が降ってます。どこにも行けないので、家の中でずっと雨の音を聞きながら過ごしてます。気持ちもちょっと沈んでしまいますね。
 
──では気が晴れるようなお話をしましょう(笑)。今回はAwesome City Club(以下オーサム)とのコラボレーションですが、オーサムを初めて聴いた時はどんな印象を受けましたか?
 
STAMP まず、J-POPの中でも新鮮な印象を受けました。他のアーティストと違ってインターナショナルというか、洋楽っぽいサウンドを持っていて、ちょっとファンキーでグルーブ感があると思います。
 
──メンバーの編成も特徴的だと思いますが。
 
STAMP そうですね、タイではあまり見かけない構成ですし、特に男女のボーカルがいるという点はタイでもなかなかないですね。さらにatagiさんとPORINさん、2人のボーカルはハイトーンからロートーンまで全部カバーできるようにバランスが取れているというところも、いい特徴だと思います。
 
──そんな彼らと、今回のコラボはどのような手順で進められたんでしょうか?
 
STAMP もともとのきっかけは、2019年にPORINさんとプライベートで知り合ったことでした。それもあって、私がいろんな日本のアーティストとコラボしてアルバムを出すことになった時に、オーサムさんにも声をかけさせてもらったところ、快諾いただきました。これまでの他のアーティストとのコラボでは、既存の曲をJ-POP的なアレンジにするというやり方をしていましたが、今回は昔の曲を探してもオーサムさんとのコラボに合うような楽曲がなかったんです。それでオーサムさんに合わせてゼロから新曲を作るということになりました。
 
──その制作はSTAMPさんが主導されたんですね。
 
STAMP はい。楽曲全体とタイ語の部分は私が作って、日本語の歌詞はWHITE JAMのGASHIMAさんにお願いしました。明るいJ-POPの曲を作ろうとイメージして、制作前にオーサムさんの曲をいろいろと聴きまくったんですが、彼らの楽曲は独特のグルーブ感があってサビの男女ツインボーカルが特徴的なので、そこはぜひ生かしたいと思いました。そこに、イントロのギターなどで私らしさを加えて、ベースとなる楽曲をお互いの個性を生かした形で作ることができました。
 
──オーサムのメンバーとのやりとりでの印象は?
 
STAMP オーサムの皆さんがすごくパッションを持っていて、私のリクエストすることなどにもすごくオープンな姿勢で話を聞いてくれることが印象的でした。彼らには明るい環境を作っていただいたなと思っています。今回の曲にはタイ語のパートがあって、他のアーティストの方だったらタイ語のパートを歌うことに不安を感じるかもしれないですけど、atagiさんもPORINさんもすごく楽しんで歌ってくれて、発音もすごくよかったですし、とてもうまくいきました。
 
──速いテンポで日本語とタイ語が入り混じって交互に歌われる部分がすごく印象的でした。制作環境などを考えると大変だったのでは?
 
STAMP もともとこの曲を作った時には、日本語をメインにしてタイ語は少し入れるぐらいにしようと思っていました。でも制作している間に、この曲についてはタイでもプロモーションをしようという話が出て、タイ語の割合を増やすことにしました。だから最終的にはタイ語と日本語の割合は半分ずつぐらいになってますね。サビのタイ語と日本語の部分では、私のタイ語をメインに彼らの日本語を少し入れるところと、別のところでは彼らの日本語をメインに私のタイ語を少し入れるというようにしたので、お互いの母国語で安心して歌えたのではないかなと思います。
 
──その部分も含めて、今回は全体の歌割りについてはどう考えましたか?
 
STAMP 歌割りを考える時は、リスナーのことをまず意識しています。日本人のリスナーにとっては、日本語の歌詞からサビでタイ語になると、ちょっとビックリしますよね。またタイのリスナーは、タイ語の中で日本語が入るとサプライズになります。そういう効果が出ればいいと思って、オーサムの3人にはバランスを取った歌割りを意識しました。その中でもやはりatagiさんとPORINさんがメインで、モリシーさんにはギターソロでも印象的なパートを加えてもらいました。

「日本のアーティストから多くのことを学んでいます。早く日本に行きたい!」

──歌詞についてはどのようなことが歌われているのでしょうか?
 
STAMP タイ語の部分も日本語部分と同じようなメッセージを含んでいて、恋愛と人生などについても歌っています。全体を通して伝えたかったことは、人生の中でよくない時があったとしても、そういう波があってこそ人生だということです。特に落ち込んでいる時には、ずっとそういう時期が続くと思ってしまいがちですが、そういう時期が人生の全てではなくて、またいい時期もやってきます。そして時にはまた悪い時期もやってきますが、それもいつか過ぎ去っていくんだということを歌っています。
 
──まさにその歌詞にも通じると思うんですが、今、想像以上に長引いているコロナ禍がSTAMPさんの創作に影響している部分も大きいんでしょうか?
 
STAMP 大きいです! 何と言ってもずっと日本に行けなくて、苦しい思いをしていますからね(笑)。こうしたインタビューも直接お会いしてお話ししたいですし、他のプロモーション活動も日本でやっていきたいと思っていたんですが、コロナのためにできないのが、かなりつらいですね。
 
──最終的な仕上がりについてはどのように感じられていますか?
 
STAMP 今回は、オーサムの皆さんに曲を完成させていただいたという印象が強いです。特にモリシーさんに入れていただいたギターソロの部分、私のもともとのイメージは男の子と女の子の恋が始まるというもので、私がガイドを作って送ったんですが、モリシーさんから戻された演奏は全く違う味を出していて、それによってオーサムらしさ、オーサムの魂が一気に加わったと思います。

──これまでコラボされたアーティストもそうだと思いますが、オーサムの皆さんとはこれからもコラボを続けていきたいと思われたのでは?
 
STAMP そうですね。機会があればオーサムの皆さんと作詞・作曲からやってみたいと思いますし、近いうちには同じステージに立ってライブもしてみたいと思っています。
 
──日本のアーティストとのコラボ・シリーズもこれで4作目となりました。回を重ねることで新たに感じたこと、掴んだものはありますか?

STAMP それぞれのアーティストさんのスタイルが全て異なっているので、私もそれぞれのスタイルに合わせて、いろんなことを教えてもらうことができました。これからもいろんなアーティストの方々から多くのことを学ばせていただきたいと思います。
 
──お答えは分かっている気がするんですが……今、STAMPさんにとって一番の願いとは?

 

STAMP ご想像通り、早くコロナが収束して日本に行きたいということが一番です(笑)。また、この曲が日本の多くの皆さんに届けばいいなと願っています。
 
──みんなの想像よりもコロナ禍が長引いているので、余計に日本への思いが募っているのでは?
 
STAMP そうなんです。今回もせっかくオーサムの皆さんとコラボができて、普通なら私が日本に行ってメンバーの皆さんと一緒にインタビューを受けたりもできたはずですが、こういう状況で我慢するしかないのがとても残念ですね。早く状況が変わって、一緒にいろんなことができたらいいなと思っています。
 
──その願いが叶って日本に来ることができたら、やりたいことが多すぎてとても忙しいことになるのでは?
 
STAMP 忙しくしたいです(笑)。その時が来たらぜひまたお話ししましょう。
 
──早く実現することを願っています。ありがとうございました!
 

 

ฝันร้าย/ฝันดี(move on) feat. Awesome City Club」
2021.08.04 デジタルリリース

【STAMP Official Website】
https://avex.jp/stamp/

【Twitter(JP)】
https://twitter.com/stamp__jp

【Instagram】
https://www.instagram.com/stampapiwat/

【Youtube】
https://www.youtube.com/channel/UCX8CoPcorL-apWj2JfKPwfA

 

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記事情報

高崎計三

ライター

高崎計三

1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。