3年3ヵ月ぶりのニューアルバム『BLAZING NOTES』をリリースしたJ。LUNA SEAの一員としても活動しながら、ソロでも精力的に動き続け、コンスタントにアルバムを制作していますが、今回もそんな彼らしいサウンドが詰め込まれた一作となっています。収録曲の内容や制作についてのエピソード、現在開催中のツアーのことなどについて、たっぷりお聞きしました!
「とにかく今の自分がプレイして一番カッコいいものにしようと思ったんです」
──3年3ヶ月ぶりのニューアルバムが完成した今のお気持ちから聞かせてください。
J 今の等身大の自分をギュウギュウに詰め込んで、最高に手応えを感じるいいアルバムができあがったなと思っています。前作から3年3ヶ月の間、本当にいろいろなことがあって──みなさんも経験されたパンデミックのなかで、未来がどうなってしまうのかわからない日常を過ごしたり。また、LUNA SEAの35周年の節目として、結成からのアルバムすべてに特化したメニューでバンド史上最大規模の全国ツアーをやったり。同時に、仲間たちや先輩との哀しい別れがあったり……振り返ると、音楽を通して自分がやってきたこと、やろうとしていること、やらなければいけないことなどと多く向き合う時間になりました。そこから今回のアルバムを作るにあたり、とにかく今の自分がプレイして一番カッコいいと思うものにしようと思ったんです。それは、今のトレンドとかロックバンドの流行を意識して若作りしてみたり、逆に大人ぶってレイドバックしてみたりするものじゃなくて。楽器を持つ前、ロックミュージックの洗礼を受けた80年代、バンドで突き進んだ90年代、2000年代、そして今2025年に至るまでに自分が見てきた景色、歩んできたすべてを刻み付けたいという想いのなかで作り上げていったアルバムなんですよね。そういう意味で、俺自身の全てを刻みつけた作品になっていると思います。
──まさに、今のJさんだからこその音になっているわけですね。
J 今の時代はインターネットの力で世界各国の情報がダイレクトに入ってきて、いろんな音楽が世界中に存在していることをみんな知れるなかで、だからこそより自分が鳴らしたい音を明確にしたいという気持ちが強くなっていて。そのためには、どこからか借りてきたものや昨日今日思いついたものじゃなく、自分自身がやり続けてきた音をやることがその正解に一番近いだろうと思っているんですよ。ずっとやってきたからこその責任とプライド、熱い思いみたいなものは、聴いてくれる人たちへの担保として持ってなきゃいけないと常に思っているので。
──なるほど。
J でも、あまり難しく考えることなく。僕にとってロックミュージックは、どこまで行ってもエンターテインメントなんです。最高な意味で。単純に、気持ちが晴れない時に聴いてスカッとする曲、聴いた瞬間にパワフルな気持ちになれるサウンド、突き抜けていくようなグルーヴ感、そういうエネルギーを持っているのが僕にとってのロック。叶うなら、自分が作る音が誰かにとってそういうエネルギーになっていたらいいなと思いながら、今回もアルバムを作っていました。
──そういう核の部分はずっと変わらないですし、過去のアルバムでもその時々にJさんが出したい音を突き詰めてきたと思いますけど。今までと比べて向き合い方に変化はありました?
J 思い返してみると、逆にその難しい答え探しみたいなものを放棄していたかもしれないなと思って。
──「自分が出したい音とは何なのか?」という根本的な部分ですか。
J 実は、このアルバムを作ろうと思い始めた頃、最初に『BLAZING DIARY』というタイトルを思いついたんです。俺の日記みたいなアルバムーー冒頭に話したように、自分自身が見てきた、感じてきたすべてをエネルギーに変えて作っていくようなアルバムを作ってみたいなって。そのタイトルが浮かんでからベクトルが定まったような気がします。自分自身の身体から湧き上がってくるリフやメロディ、ビートを、感じるままに素直に作っていこうと。そういう意味では、過去もこれからも含めた「今」の俺ですね。最新アルバムなんだけどベストアルバム的なものを求めていたと思う。
──昔は「過去は関係ない」みたいな気持ちもあったと思いますが、今は積み上げてきたものや背負っているものを意識せざるを得ないですよね。
J そうですね。アルバムも今作で13枚目になるらしいんですよ。……って、ひとごとみたいに言ってますけど(笑)。僕は、ただ思うがままに、やり続けてきただけなんです。今回ベース・マガジンの『THE GREATEST BASSISTS 100』で10位にランクインしたり、「#最も偉大なベーシスト2025」 で1位に選んでもらったり……。本当に恐縮ですけど、自分自身がやり続けてきたことに対しての周りの皆さんからの評価を知って、本当に背筋が伸びたし、「J、もっとやっちゃえよ」みたいなメッセージにも聞こえて。タイミング的にも、今回のアルバムにそういう熱い想いも重なり合って、力をもらったように思います。
──個人的には、プレイヤーでもバンドやユニットを組んで作品を残す方が多いなかで、Jさんはずっと「J」という看板を掲げて、背負い続けてきたことがすごいなと思っていて。
J むしろ、今はもう「あいつは何言っても変わらないし」って、なかばあきらめられてる部分もあると思う(笑)。でも、そのレンジに辿り着けていたとしたら、まさに自分が描いていた場所だし、最高ですよね。
──最初の『BLAZING DIARY』というタイトルから、『BLAZING NOTES』になったのは完成してからですか?
J レコーディングをしている最中ですね。ふっと“NOTES”というワードが浮かんできて。手紙という意味もありますし、音や響きという意味もあるので、この言葉がふさわしいなと思って、途中で「よし、『BLAZING NOTES』にしよう」と決めてから、さらにアルバム作りが加速し始めました。偶然のひらめきが、最初からそこにあったピースのようにハマっていって、不思議な感覚になったレコーディングでしたね。
──2024年春頃のライブから、すでに新曲を披露していましたよね。楽曲自体は結構前から作り溜めていたんですか?
J 2023年にLUNA SEAが『MOTHER』『STYLE』のアリーナツアーをしてる頃から新しい曲のデモ作りには着手していて。基本的に曲を書くことはライフワークのひとつになっているので、思いついたら作ってるんですよ。毎回、今の自分というものを走り書きするようなイメージで曲を作りながら、その意味や全体的な輪郭が見えないままずっと時間が過ぎていったりもするんですよね。でも、今回はタイトルの『BLAZING DIARY』や『BLAZING NOTES』という明確なイメージが自分のなかに降りてきたので、先にフォーカスが定まり、そこをもっともっと強く、深くしていこうという想いで進めていけたと思います。
──アルバム全体の音像やマインドに統一感がありますよね。バンドの音の生々しさが全面に出ていて、音作りの部分でも前回のアルバムと印象が違いました。今作の音作りに関して、キーワードやコンセプトはあったんですか?
J これまでいろんな音楽を聴いてきたし、いろんなことに挑戦してきたけれども、今回のアルバムで僕がやりたかったことは、一番シンプルで一番強いバンドサウンド。足さない、引かない、それでどれだけカッコいいものができるか挑戦したかった。改めてもう一度、ドラムってこの音がカッコいいよね、ギターってこういう音だよね、ベースってこうだよね、バンドってこうだよね、みたいなところに立ち返りたかった。だから、ある意味ではバンドという縛りですよ。そういう縛りを自分たちで作ったうえで最高の音を作っていきました。やっていることは、本当に遊びに近いんですけどね。それも最上級の。
──突き詰める過程は楽しめるものだったと。
J そう。やっぱりこれだよねってワクワクしながら、絶対にすごいもの、カッコいいものが出来あがるという想いで作っていけました。さらに、そうして僕たちが求めるスペシャルなものが、今のスタンダードとして存在できたらいいよねっていう想いがありました。
「僕らの世代がカッコいいサウンドを提示する使命があるんじゃないかな」
──1曲目の「Riot Girl」から、ザクザクのギターだけで始まって、サビまでほぼリフ1本で押し通すという潔さで。まさに“足さない”の極地ですよね。
J そこは敢えて狙った感じがあります。構成もわざとシンプルにして、いつの時代でもロックバンドが持っていた愚直な部分を拝借して、今の自分たちのフレーバーをどんどんそこに投下していくような。ロックサウンド、ロックミュージックへの俺たちなりのリスペクトを込めた楽曲作りでした。
──J BAND として長らくサポートを務めてきたmasasucks(G)さん、ごっちん(Kazunori Mizoguchi/G)さん、MASUO(Dr)さんというメンバーへの信頼感も感じます。
J そうですね。やはり長い間一緒にやってきているので、今度J BANDでこういうことやったらクールだよね、Jがこういうことを歌ったらとんでもないよねっていう未来へのビジョンを強く共有できるんですよ。今回「こういう曲を作ってきて」みたいに言うことは一切なく、みんな自ずと次に向かう先がわかっている。本当に合致して、1曲1曲を作りあげていけましたね。
──2曲目の「TIME BOMB」はmasasucksさんが作曲を手掛けている曲ですし。
J まさに「Jがこういう曲を歌ったらもっとカッコよくなる」という想いを、彼なりに曲に変えて作ってきてくれたんだと思います。俺ひとりでは出せない、バンドとしてのケミストリーがエネルギーに変わっている曲ですね。
──それこそ、もう1曲のmasasucksさん曲「BITE ME」は、masasucksさんが得意とするパンク/ハードコア全開の曲で。Jさんの曲としては意外と新鮮ですよね。
J そうですね。これも彼なりのロックンロールをBANDに叩きつけてくれたんだろうなと思って。僕も便乗して攻撃的な歌詞を付けさせてもらいました。
──火をつけられて、「間抜けヅラのゲス野郎」という歌詞が出てきたと。
J ははは! マサが持ち込んでくれた熱に、さらに油を注ぎたいと思いながら書いていましたね。エンジョイしながらそういう世界を一緒に作れているのは、今このバンドが最高にいい状態にあるということを表しているんだと思います。
──やっぱりmasasucksさんとごっちんさんのギターはこういう曲にバチッとハマりますし、そこにJさんとMASUOさんの骨太なリズムが合わさって、J BANDならではのハードコアになっていますよね。ジャンル感で言うと「Walk On」はまったく違うハードロックのグルーヴで、今の年齢だから出せる味を感じました。
J こういうテンポの曲の深さや広さは、やっぱり自分たちの世代になって初めて表現できるような世界観だとも思うので。僕らの世代がカッコいいサウンドを提示する使命があるんじゃないかなと、常々思ってたんですよ。「Walk On」はスリーコードだし、もう隙間しかないようなシンプルな曲で、自分たちも「ああ、こんな曲ができるようになったんだ」と楽しんでレコーディングもしていましたね。激しい曲や速い曲にはないグルーヴ感を自分たちで操って、もっと破壊力を増していくような、そんな曲を作れたんじゃないかな。
──シンプルなルート弾きが渋いんですよねえ。
J ははは! 意外と難しいんですよ?一音しかないですからね。(笑)細かく言えば、ひとつの音を出す時のタッチとか、弦のテンション、弾く場所、音程、音階、リズムみたいな問題はたくさんあるんですけど。でも、そういったものも超越して「いいじゃん、盛り上がろうよ」っていう気持ちで鳴らせたと思います。
──こういうフレーズにこそ、経験やキャリアが出るんだなと。
J そうかもしれないですね。ただ、ある時期から常に思っていたのは、俺が目指すベースというものは、誰でも弾けて、誰が弾いても楽しくて、弾いた瞬間に誰でもロックスターになれるものが理想なんですよ。「Walk On」には、特にその信念を叩き込んだつもりです。
──ベーシストとしてのJさんの美学をしっかり示しつつ、ヴォーカリストとしてのJさんの表現力も増していますよね。「Remember」ではほぼウィスパーボイスで歌っていて、新境地のバラードだなと感じました。
J デモテープを作る時は、ひとりでギターを弾きながら歌うから、あんまり声を張ったりしないじゃないですか。そういう雰囲気のまま作品にしていったら、肩肘張らない不思議ないいものができるんじゃないかなと思って。やればやるほど新しい発見があって、声を張るだけが歌じゃないよな、どんな形だって歌だよな、と思いながらレコーディングしました。
──ご自身でも、ヴォーカリストとして引き出しが広がっている実感はありますか。
J そうですね。ソロを始めてもう20数年、13枚目のアルバムで、自分が思い描いたメロディをそのまま自分の声に乗せてしっかり表現できるようになってきたとは思います。よりイメージした通りの響き、世界を表現できているかなと。ただ、やっぱり歌から始まった人間ではないので、まだまだ進化していきたいという気持ちは常にあります。
──アルバム全体を通してバンド感を大切にしつつ、歌の力も伝わってくるバランスがいいですよね。特にエモーショナルな歌モノなのが、ごっちんさんが作曲した「Runaway」。ごっちんさんはこういう曲も得意分野なんですね。
J そうなんです。彼がやってきたバンドはハードコア色が強いけど、彼が作るリフやギターフレーズを聴き返してみると、一度聴いたら耳から離れないようなリフやメロディがたくさんあるんですよね。サウンドやジャンルがどうであれ、その意味では彼の作る曲はすごくキャッチーなんです。
「これからも、より規格外なベーシストとして貫き通していきたい」
──「Runaway」と、次の「Don’t Look Back」もメロディが印象的な楽曲で。アルバム後半にかけて、だんだん立ち上がっていくような力強さを感じました。
J 今回のアルバム制作は、ネガティブなこと、不安や迷いみたいなものがほとんどないなと思いながら作っていたんですよ。そうして何かに導かれるような感覚を得た時に、「Don’t Look Back」という言葉がふっと思い浮かんで……そうだよな、どんな人でも自分を信じてる時は絶対振り返んねえよなって。いつも自分自身をそういう次元まで高めていけたら最高だよなと思いながら、実はロックミュージックや音楽を聴くことこそ自分をそこにセットするためのものだったりするんですよね。自分に足りないもの、自分が欲するものを補完するものでもあるから、そういう強いメッセージをこの曲に込めたいたいと思いました。
──今まではストレスやネガティブな感情もエネルギーになっていたと思いますけど、今回はそういうものではなかったんですか。
J そう。もちろんこの僕の中にも不安はあるし、ネガティブな部分も絶対存在しているんですけど、そのエネルギーを必要としていなかった。そういうものすらも蹴散らしてしまうぐらいのエネルギーで、このアルバムを満たしたかったという想いですね。それは、やっぱりこの3年3ヶ月の間のいろいろな景色があったからだと思う。ひとつひとつのことが、キーワードやヒントとしてすべてリンクしていく感覚でアルバムが出来上がっていったんです。
──だから、「迷いを捨てて 嵐を進め今 ためらうな」という強い歌詞が生まれたんですね。
J たとえ強がりだったとしても、そんなネガティブなものに崩されてたまるか、引っ張られてたまるかっていう意地みたいなものも持っていたいですよね。強がりでもいいからみんなその場所に立って大きな声で叫ぶことはできる。その勇気は素晴らしく、美しい。今を生きるみんな、曲を聴いたり、ライブに来てくれたみんなと共有できる想いだと思います。
──そして、ラストが「Let It Burn」。1997年に「BURN OUT」という曲から始まり、ライブでずっと歌ってきたJさんにとって重要な“BURN”という言葉がタイトルになっています。
J 実はこの曲、最後の最後までずっとタイトルがついていなかったんです。曲ができたのも最後だったかな。もともとアルバムをこの曲で閉じようとしていたわけでもなかったので、今でも不思議なんですけど……この曲を最後に置いたら、アルバムとしてすべての曲が際だった感じがしたんですよ。「おっ!」ってニヤニヤしながら曲を並べて、いざタイトルをつけようと思った時に、歌詞で「BURN BURN BURN」とあるでしょ。俺がずっと歌い続けてる言葉だよなっていうところから、“BURN”は頭文字がBでしょ? あ、俺にとっての「Let It “B”」じゃん!って。はははは!
──「Let It Be」をJさん流に言うと「Let It Burn」になると(笑)。
J 自分でも半分シャレでつけたタイトルなんですけど(笑)、燃えるがままに、滾るがままにというのは、まさにこのアルバムのメッセージなんじゃないかなと思って。
──さらに、アレンジやサウンドがハードロックの王道で。
J そうなんです。80年代のバンドがしていたアプローチをあえて今に甦らせて、現代的な16ビートのグルーヴ感をセットしてうちのバンドに置き換えたらどうだろうということを楽しんだ曲です。改めて向き合うと、そこにはたくさんのヒントがあって。ドラム、ベース、ギターそれぞれがものすごいテンションでお互いを引っ張り合っている、当時の音楽が持つエネルギーみたいなものを感じることができたんですよ。ベースに関して言うと、この曲、休符がすっごく多いんです。
──たしかに。
J さっき誰が弾いても楽しいベース、誰でもロックスターになれるベースを弾きたいと言ったけど、この曲で大切にしていたものが休符。ある意味ベースの出番はあまりないんだけど、その休符やグルーヴ感というものはベースにしか生めないものだったりするから。そういう意味でもベーシストとして究極な自分なりの答えも凄く詰まっている曲ですね。
──音からルーツミュージックへの愛情を感じるし、みなさんがプレイヤーとして楽しんでいるのが伝わってきます。アレンジとしても、いい意味でベタな方向に行こうという方向性ですか。
J まさにそうですね。特に最近は80年代の音楽を聴く機会が多いんですけど、ものすごく新鮮に感じるんですよね。当時の時点から見ていた未来みたいなものを感じるというか……今から考えたら全然未来的でもなんでもないんだけど、あの当時考えた未来を表現したサウンドメイクや曲の作り方に触れると新鮮で。これが音楽のすごさだなあと思って、あえてそのアブローチを取り入れてニヤニヤしながら確信的にやっている部分があったりします。
──作っている最中は、みなさんロックキッズなテンションになるわけですか。
J そうそう(笑)。これじゃなきゃダメだよ、これはこうだよ!みたいな。自分たちの今の理想を純粋に追い求めていけるレコーディングの時間でしたね。ドラムのMASUOくんと一緒に、バスドラムの一音を置く場所も、ベースの一音を弾く場所もいろいろなトライをして、いかにグルーヴ感を生み出していくかを考えて。マサとごっちんがそれをさらに高めるギターを弾いてくれたので、最高でした。
──最初からおっしゃっていた、過去も未来も含めたJさんの“今”だったり、今出したいカッコよさのひとつの答えがこの曲にあるように思います。
J そうですね。総括すると、今まわりを見渡してもどこにもない、完全にここにしかない自分たちのオリジナルを作り上げることができたと思います。その音が、みんなのもとにものすごい熱を持って届くんじゃないかなと思っています。
──ライブでも進化しそうですが、現時点での手応えはいかがですか?
J ものすごくいいライブになってますよ。新しいJの世界を今までの曲たちをミックスしながらライブを作り上げていく楽しさがあるし、俺が手を伸ばしたかった世界はここなんだよっていう気持ちを、みんなに共有してもらえる楽しさも感じてます。みんなの驚きや喜び、俺自身の熱い想いも全部ひっくるめて会場の熱がブロウアップしていくような感覚がある。ツアーは4月まで続くので、このアルバムが化けていく瞬間をたくさん感じられるんじゃないかな。アルバムを聴いて、「おっ」と思った人はぜひ遊びに来てほしいですね。
──去年このツアーが発表された時、LUNA SEAの東京ドームを挟んでいる日程にびっくりして、さすがだなと思ったんですよ。
J たまたま結果的にそうなってしまったんですけど(笑)、自分としてはすごく幸せなことなのかなと思っています。バンドの35周年のファイナルとして東京ドームという場所でライブをすることと、自分自身がずっとやり続けてきたソロのアルバムリリースや全国ツアーが同軸で行われていることの喜びというか。とんでもなく贅沢な時間を過ごさせてもらっていると思っています。
──東京ドームの後に金沢AZですからね。
J そうですね!自分のなかでは、ライヴ会場が変わったからと言って、そこで燃やす情熱としては何ひとつ変わらない。会場をロックさせるという意味で、僕自身の使命は何も変わらないので。そのコントラストを味わいながら、Jってヤツが弾くベース、魂がどこまでみんなに届くのかを楽しんでます。そうやって無茶なことしてきたからこそ、誰もが見られない景色を見られて、誰もが感じられないテンションを感じられるわけですから。これからも、より規格外なベーシストとして貫き通していきたいなと思っています。
撮影 沼田 学
【J】ニューアルバム『BLAZING NOTES』から「TIME BOMB」を1月15日0時から先行配信スタート、MVは1月15日21時よりプレミア公開が決定!
【J】ニューアルバムを掲げた全国ツアーの追加公演を発表!! アルバム収録曲も遂に解禁!!
【J】NEW ALBUM『BLAZING NOTES』のジャケット写真を公開! 年末イベント追加ゲストも発表!
【J】約3年3ヶ月振りニューアルバム「BLAZING NOTES」2025年1月29日(水)発売決定! 最新キービジュアルを公開!
ライター
後藤寛子
兵庫県神戸市出身。銀行員から『ROCKIN'ON JAPAN』編集部を経て、現在は音楽・エンタメ・サブカルチャー等なんでも書く雑食フリーライター兼編集。